ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来



ああ、アタシ
すっかり寝入ってしまったんだ



ヤだ・・昨日の夕方、
誰もいないチャペルであんなに感動的な時間を
彼と一緒に過ごせたのに


その後の二人だけの甘い時間に寝ちゃったなんて

引越しの準備で疲れていたとはいえ

彼との大事な時間に
眠ってしまってたなんて


『不覚です・・・』


私はベッドの上で寝転んだ状態で彼のほうを向いたまま俯く。
そんな私に彼は私の頭の上にそっと顎を載せてくる。

ダイスキな彼の香りがさらに近づいたことによって
反射的にビクッとなってしまった私のカラダ。

そんな私のカラダを彼の両手が優しく包み込みながら、
更に動いた彼の右手の人差し指が私の鎖骨の上にそっと触れる。


「気にするな。でも、これが消える前にちゃんとお前から、続きをちゃんともらうから。今度こそ、覚悟な。」


耳元でそう囁いた彼。
鎖骨の上から伝わる彼の体温にも、胸がこれでもかというぐらい激しく揺らされて。

それによって私はさっきまでの自責の念が見事にどこかへ吹き飛んでしまった。


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