ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
「や、や、ヤキモチ?!」
伶菜が驚いてしまうぐらい、見ず知らずの駅員に嫉妬するとか
俺もどうかしてるけどな
伶菜に気付かれてしまうぐらいの嫉妬とか
俺もかなりイカレてる
「ご、ご、ごめんなさい。アタシの勘違いっていうか・・・今のナシっていうか、そ」
チュ・・・ッ・・・
「な、な、なって・・・」
それもこれも
俺の腕の中に居てくれて、かわいい反応を見せつけてくれる伶菜のせい
俺が落とすキスひとつで
顔だけでなく、耳まで真っ赤になってくれる彼女のせい
『デブリ・・・しといた。デブリードマン。』
「ひどい、デブなんて・・・」
グイッ!!!!!
チュッ!!!!!!
相変わらず言葉が足りない俺の発言を勘違いしても
俺の突然のキスやくだらない嫉妬の理由を一生懸命理解しようとしてくれる彼女のせい
『・・・・・・・離したくない。』
チュッ♪
つい本音をこぼしてしまった俺に
「あと50歩だけだよ。」
かわいいキスと抱っこで移動してよい距離50メートル延長権利の許可を与えてくれる彼女のせい
『100歩な。』
「このまま病院に着いちゃうよ・・」
『昔からの言い伝えは多分間違いない。』
これからも
”私”の伶菜に俺はどんどん腑抜けなダメ男にされ続けるんだろう
だけど、きっと
”公”の伶菜に俺はきっとイイ男に成長させてもらえるんだろう
「・・・五十歩百歩ってヤツ?」
『そういうコト。じっとしてろな。』
そんな未来を頭の中で描きながら
俺は伶菜と共に、これからの俺達が成長しながら生きていくもうひとつの場所へ向かった。