ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
『は、はあ・・・』
臨床心理士1年生
でも患者さんの前では1年生だから許されることなんてない
患者さんをより適切な方法で守る
それが医療の専門職
だから同僚はきっと厳しい
私のミスがこの病院の信用を揺るがすことになってしまうから
手強い
そんなのはわかってる
でもまだ見えていない人間関係に不安を覚えてる
だから緊張する
「でもな、彼女らは育ててくれる。一人前のスタッフになれるように。だから思い切って飛び込め。」
でも私は幸せ
「お前なら、伶菜なら、できるやろ?」
甘えちゃいけないってわかっているけれど
こんな風に背中を押してくれる人がすぐ傍にいるから
「さあ、100歩。この先はお前が先に行け。」
こうやって背中を押してもらうぐらいはいいよね?
「お前の新しい次の一歩も・・・俺がもらう。」
新しい次の一歩も
どうなるか想像もつかないけれど
彼に背中を押してもらうのぐらいは
いいよね?
ね、お父さん、お母さん?
コンコン!!
『遅くなり申し訳ありません。今日からこちらでお世話になります。高梨伶菜です!』