ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
長期休暇届を提出してから行けとうるさい福本さん
そこに早川室長までも、以前、この病院で従事していた高梨の親父とお袋の話まで持ち出して来て、なんか面倒臭い状況になり始めた。

そんな状況にものんびり付き合っているワケにはいかない



『ったく、しゃべりすぎだな。』

「えっ?」


”公”の伶菜も
”私”の伶菜も

手に入れた

でも、俺にはまだやらなければならないことがある


『伶菜じゃない・・・さ。行くぞ。』

「えっ、は、ハイ。」


俺はまた伶菜の手を強く引いて会議室を出た。
向かったのは、病院職員駐車場。
過去の習慣のせいなのか後部座席に乗ろうとする伶菜を助手席に座らせて出発した。

助手席でシートにもたれかかることなく、背筋がピンと伸びた若干前のめりな姿勢になっている伶菜
でも、俺もその姿勢の良さにツッコミを入れる余裕がない

これから向かう場所で
俺は大きな仕事を2つ、やらなくてはならないから




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