ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来



取りあえず、部屋のカードキーと財布、そして携帯電話だけをコートのポケットに入れて勢いよくドアを開けて、部屋を飛び出した。
エレベーターのボタンを押すも、なかなか来ないことに対する苛立ちから、何度もそのボタンを押し直す。

そんなことしてもエレベータが飛んでくるわけないのに
そんなことわかっているけど自分が止められない。

そしてエレベーターのドアが開き、降りてくる人がいないか確認しないまま飛び乗った私。
幸い、降りてくる人がいなくてぶつかることもなかった。

そしてポケットから携帯電話を取り出し、エレベーターが通過している階数を示す数字と携帯電話の時計表示を交互に見比べるという無駄な動きまでをもしている。


ピンポーン!


ホテルのロビー階に到着した合図とともに、私は前傾姿勢になる。
いち早くスタートが切れるように。

きっと冷静な自分がその姿を見たら、カッコ悪ッてボヤいてしまうだろう
でもそんなコト言ってられない!
行くぞ、ワタシ!!!!


朝の6時半にホテルのロビーを疾走。
日曜の朝だったこともあってか、こんな朝早くにチェックアウトするお客さんはいなかったようだが、ホテルのフロントマンの視線が痛い。
でもそんなコトにも構っていられない。

駅はどこ、どこ?
矢印看板探さなきゃ!



「伶菜さん?!」


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