ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
“あなたたちの間には血の繋がりがありません。今まで黙っていてごめんなさい。
それを伝えることで尚史を失いたくなかった。
真面目で気遣いの細やかな尚史のコトだから、それを知ったら私達に一切甘えなくなるような気がして・・伝えられなかった。
ごめんなさい
ふたりと一緒に過ごした日々は主人と私にとってかけがえのないものだったから・・・
けれども主人が亡くなり、私が「ウチでは尚史が目指しているお医者さんにはしてあげられないから」ってあなたを突き放したことは今でも申し訳なく思っています。
しかも、「一人前のお医者さんになったら私と伶菜を迎えに来て」なんていう勝手な約束まであなたにさせてしまって。
でも、この手紙を読んでいる今、あなたはちゃんと伶菜に再び出会ってくれたのですね?
私を迎えにきてくれるという約束は叶わなかったけれど、伶菜とちゃんと再会してくれたあなたに本当に感謝しています。
尚史と伶菜。
どのような形で再会したのかは私にはわかりません。
けれども、どういう形であれ、これからふたりがお互いに支えあって前向きに生きてくれることを私はいつまでも願っています。
きっと私だけでなく、お父さんも。
そして日詠ご夫妻も、きっと。
彼らもあなたのコトを本当に大切に想っていらっしゃいますから。
尚史。
もう一度だけ言わせて。
「私はあなたと一緒に生きることができて幸せでした。そしてひとりの人間としていつまでもあなたのことを愛しく思っています。いつまでも・・」
高梨 詩織”