ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来





『・・・・?』


私のファーストキス=ナオフミさんの一番最初のキス??


『なんで???』


月明かりの下のベランダで
思わず目を開けてしまった。

目の前にはやっぱり
ちょっぴり困った顔したナオフミさんがいた。



「約束・・・・」


『約束??』


ファーストキスと約束の繋がりがよくわからなくて
ナオフミさんの瞳の奥を探るようにじっと見つめてしまった。

やっぱり即座に目を逸らしたナオフミさん。
このままじゃ・・・のらりくらりとかわされてうやむやのままになる・・・
ちゃんと聴きたい
そう思って再び彼の視界の中に入ろうとした瞬間



「高梨の家を出ていく時、“どんな形になっても必ず俺がお前を迎えに来て、大切にするから”という約束を伝えたかった。」


目を逸らし続けるのを諦めたのか
それともちゃんと話そうという気持ちになったのか
彼は私の瞳の奥をじっと見つめながらその言葉を紡いだ。


彼が高梨の家を出て行った時にくれたキス
それは私がまだ1才ぐらいの時で
父が私にキスとかしていなければ、

彼のキスが私のファーストキスであることは間違いなさそうだった。




ハジマリのキスは

・・・優しいキス

・・・温かいキス

・・・心強いキス


そして


・・・別れのキス



ナオフミさんと私の本当のハジマリのキス





『本当の・・・ハジマリ・・・』


「すまない・・・1才だったお前にどう伝えたらいいのかわからなくて・・・」


『そんな・・・』






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