ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
ナオフミさんと私のハジマリ
それは約4年前
彼氏に捨てられ、精神的に追い込まれ自ら命を絶とうとした新笠寺駅のホームだと思っていた
ナオフミさんと過ごしていたらしい幼い頃の記憶は全然なかったから・・
そんな哀しいふたりのハジマリは
父を亡くし、母をも亡くし、彼氏にも捨てられ
ひとりぼっちになったと思っていた私が
自分の命を自分で終わらせることを選ぼうとしたのがきっかけ
でも、ナオフミさんに2度も救われ
死ぬのを諦めた私は
自分はひとりぼっちなんかじゃなく
いろいろな人とちゃんと繋がることの大切さを初めて知った
産科看護師長の福本さんには“そっと見守る”ということの大切さを
産科医師の奥野先生には“どんな時も自分も見失わない”ということの大切さを
親友の真里には“自分の想いを言葉にして打ち明ける”ということの大切さを
ナオフミさんの親友の入江さんには“相手を信じる”ということの大切さを
森村医師には“自分を信じて決してブレない”という強さを
ナオフミさんの後輩の美咲さんには“自分から立ち上がる”という強さを
祐希からは、“自分が守るべき存在に自分も守られている”というかけがえのない存在があるということを
・・・彼らに教えてもらった
彼らは私が人生のレールを踏み外したから出逢えた人達
彼らに出逢えたのも
私に苦しい時があったから
そして、その苦しい時に
この人に何度も救われたから
哀しいけれど大切なハジマリがあったから
こんなにも大切な人達に、出逢うことができたんだ
・・・大切なことに気がつくことができたんだ
そんなハジマリでも充分だったのに
「でも今から思うと、おでことか頬とかでもよかったんだよな・・・お前の気持ちとか考えると、悪かっ」
ギュッ!
「伶菜???」