ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
「・・・・・・・・・」
お兄ちゃんは何も言葉を発しないまま。
どうやら私の瞳の奥のほうを覗きこんでいるみたい。
ああ、お兄ちゃん
やっぱりドン引きするよね?
こんな朝っぱらから
“ワタシを頂いちゃって下さい!” なんて言われて・・・
うわーーー
今の言葉、キレイさっぱり撤回したい
だって、もっと他の言い方、あるよね?
抱きしめて欲しい・・・とか?
温めて欲しい・・・とか?
頂いちゃって下さいなんて
お中元とかお歳暮とかじゃないんだから
ああ、今の、どうか、どうか
『どうか聞かなかったこと、に・・・』
私は上目づかいで彼を見ながら力ない声でそう呟く。
「・・・・・・・・・・・」
フッ!
ちょっぴり困ったような表情の彼に
鼻先で軽く笑われながら、唇を彼の指先でキュッと摘まれたことによって
自分の顔がアヒル口(ぐち)の変顔になっているのにようやく気がついた私。
ヤダ、ワタシ、また
考えごとしてる時とかに真里によく注意された
アヒル口の変顔になってたんだ
あーーーー
どうか、どうか、
『どうか、今の顔も見なかったことに・・・』
「・・・・・・・・」