ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
だって、寂しそうな声でそう返したりしたら
彼はきっと後ろ髪をひかれながら出かけなきゃいけなくなる
そんなのイヤだ
私は彼のコトがスキだから・・・
彼が彼を必要としている場所へ
颯爽と出かけられるように背中を押してあげたい
私は彼の、人生のパートナーになるんだから・・・
「ああ。」
照れくさそうに笑いながら、彼は着ていたパーカーを脱ぎ捨て
再び白衣を、そしてコートまでをも着込み、颯爽と出かけて行った。
この時は、彼のそんな後ろ姿を
目を逸らすことなくちゃんと見届けるコトができた自分を
ちょっぴり褒めていたりもしたんだ
でも、やっぱりどんなことにおいても
無理というのは長続きはしない
それはシアワセを噛み締めている私も例外なんかじゃなかったんだよ。
自分が無理していることを痛感せざるを得なくなったのは
あるアクシデントがきっかけ
そのアクシデントがなければ
私のミライ、そして彼のミライはもっと違うモノになっていたかもしれない
それぐらい、そのアクシデントが私達にもたらした影響力は大きかったんだ