【最新版】異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「雪、パンターニュの王都に店を構え、そなたのお弁当をぜひ民にも振る舞ってはくれないだろうか。その資金は、こちらで用意しよう」
「ええっ」
そんなに気に入ってもらえたなんて、予想外だ。
期待に満ちた目で見つめてくる国王に、私は困り果てる。
どうしよう。私、別に王都でお店を開きたくて、異世界にいるって決めたわけじゃないんだけど。
「申し訳ないんですけど、お断りさせていただきます。この国に来たばっかりですし、まだ、どこに腰を落ち着けるのかも決まってないので」
いつか元いた世界に帰るかもしれないのに、お店なんて持ったら中途半端に投げ出すことになる。
なのできっぱり断ると、従者たちから「他の誰でもない、国王の願いであるぞ!」「無下にするなど言語道断!」とヤジが飛んできた。
「やめよ」
すっと手を挙げて、国王はその罵倒の嵐を静める。
「それならば、仕方ない。また、機会を見て口説くとしよう。では雪、それから彼女の仲間たちも、騎士たちが世話になった礼だ。謝礼金を贈らせてもらおう」
その言葉にオリヴィエが微かに口端を釣り上げたのを見逃さなかった。思い通りに事が運んで、嬉しかったんだろうな。さすが商売人、現金だ。
私は顔を引きつらせながら、返事をするべく国王を見上げる。
「お金なんて、大丈夫です」
ここでお金を受け取って、後から返せと言われても困る。もしくは、後々見返りを請求してきて、一生国王にお弁当を作らせる魂胆とか。
女子高生だって、わかる。この手のうまい話には裏がある。疑ってかかっていると、国王が私の前に立った。
「そなたのお弁当は、本当においしかった。これは、その礼も兼ねている。誓って、見返りなど求めない。安心して、受け取ってほしい」
読まれている、私の思考は完全に読まれている!
さすがにいたたまれなくなった私は、素直に「はい」と頷いた。
「ええっ」
そんなに気に入ってもらえたなんて、予想外だ。
期待に満ちた目で見つめてくる国王に、私は困り果てる。
どうしよう。私、別に王都でお店を開きたくて、異世界にいるって決めたわけじゃないんだけど。
「申し訳ないんですけど、お断りさせていただきます。この国に来たばっかりですし、まだ、どこに腰を落ち着けるのかも決まってないので」
いつか元いた世界に帰るかもしれないのに、お店なんて持ったら中途半端に投げ出すことになる。
なのできっぱり断ると、従者たちから「他の誰でもない、国王の願いであるぞ!」「無下にするなど言語道断!」とヤジが飛んできた。
「やめよ」
すっと手を挙げて、国王はその罵倒の嵐を静める。
「それならば、仕方ない。また、機会を見て口説くとしよう。では雪、それから彼女の仲間たちも、騎士たちが世話になった礼だ。謝礼金を贈らせてもらおう」
その言葉にオリヴィエが微かに口端を釣り上げたのを見逃さなかった。思い通りに事が運んで、嬉しかったんだろうな。さすが商売人、現金だ。
私は顔を引きつらせながら、返事をするべく国王を見上げる。
「お金なんて、大丈夫です」
ここでお金を受け取って、後から返せと言われても困る。もしくは、後々見返りを請求してきて、一生国王にお弁当を作らせる魂胆とか。
女子高生だって、わかる。この手のうまい話には裏がある。疑ってかかっていると、国王が私の前に立った。
「そなたのお弁当は、本当においしかった。これは、その礼も兼ねている。誓って、見返りなど求めない。安心して、受け取ってほしい」
読まれている、私の思考は完全に読まれている!
さすがにいたたまれなくなった私は、素直に「はい」と頷いた。