【最新版】異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「べ、別の世界から来たって言ってたけど、滞在先……は、あるの?」
珍しく、エドガーから質問してきた。あれだけ行きたくないと騒いでいた王都から真っ先に逃げたかったのはエドガーだろうに、まだそばにいてくれたことに驚く。
「ううん、この世界に来たのはエドガーとあの森で会ったときだから、住むところとかはないの。だから、これからどうしようかな……って」
エドガーを見ながら考えていたら、ふと名案が浮かぶ。
「ねえ、エドガー」
「い、嫌な予感がする」
まだ名前しか呼んでいないのだが、即座に背を向けて逃げ出そうとするエドガー。私はその背に飛びつき、半泣き状態で懇願する。
「い、行かないで! 私を家に置いて! お願いっ」
「は、離してくれ! 宿なら探す! で、でも、誰かと一緒に暮らすなんて無理だっ」
腕と足をばたつかせて、なんとか逃れようとする大の男と必死に引き止める女子高生。門の前に立っている衛兵たちが不審そうに眺めている。
「いい加減にしな!」
見かねたロキが私たちのところへ歩いてくると、「ふたりとも正座だよ!」とウサギとは思えない形相で怒った。
「こんなところで叫んだら、人様の迷惑になるじゃないか。エドガーも、女の子ひとりくらい泊めてやりな」
「いや、でもそれは無理……自分のテリトリーに他人がいることに耐えられな……」
「でもも、ヘチマもないよ!」
「す、すみません……」
怯えながら私の背にさりげなく隠れるエドガーに、ロキはため息をつく。
「帰りたくないのか、そうじゃないのか、わからないならとことん悩んだらいいって言ったのはエドガーじゃないの。言葉には責任を持ちな。雪が納得いくまで悩んで答えを出せるまで、面倒見るくらいの気概は見せられないのかい? 男だろ」
それにエドガーは押し黙り、ちらりと私を見た。けれど、目が合った途端に顔を背けられてしまう。
珍しく、エドガーから質問してきた。あれだけ行きたくないと騒いでいた王都から真っ先に逃げたかったのはエドガーだろうに、まだそばにいてくれたことに驚く。
「ううん、この世界に来たのはエドガーとあの森で会ったときだから、住むところとかはないの。だから、これからどうしようかな……って」
エドガーを見ながら考えていたら、ふと名案が浮かぶ。
「ねえ、エドガー」
「い、嫌な予感がする」
まだ名前しか呼んでいないのだが、即座に背を向けて逃げ出そうとするエドガー。私はその背に飛びつき、半泣き状態で懇願する。
「い、行かないで! 私を家に置いて! お願いっ」
「は、離してくれ! 宿なら探す! で、でも、誰かと一緒に暮らすなんて無理だっ」
腕と足をばたつかせて、なんとか逃れようとする大の男と必死に引き止める女子高生。門の前に立っている衛兵たちが不審そうに眺めている。
「いい加減にしな!」
見かねたロキが私たちのところへ歩いてくると、「ふたりとも正座だよ!」とウサギとは思えない形相で怒った。
「こんなところで叫んだら、人様の迷惑になるじゃないか。エドガーも、女の子ひとりくらい泊めてやりな」
「いや、でもそれは無理……自分のテリトリーに他人がいることに耐えられな……」
「でもも、ヘチマもないよ!」
「す、すみません……」
怯えながら私の背にさりげなく隠れるエドガーに、ロキはため息をつく。
「帰りたくないのか、そうじゃないのか、わからないならとことん悩んだらいいって言ったのはエドガーじゃないの。言葉には責任を持ちな。雪が納得いくまで悩んで答えを出せるまで、面倒見るくらいの気概は見せられないのかい? 男だろ」
それにエドガーは押し黙り、ちらりと私を見た。けれど、目が合った途端に顔を背けられてしまう。