【最新版】異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「エドガー、もう少し綺麗にしたほうがいいと思う。足の踏み場がないし、毎回そんなアクロバットしないと入れないなんて、大変じゃない?」
「こ、これでも一ヶ月前に大掃除したんだ」
「いや、むしろ一ヶ月も掃除してないの!?」
「うん、でも発明に没頭してるとあっという間に足の踏み場が……うわああああっ」
話に気を取られたからか、エドガーはなにかに足を躓かせて、ゴミの山の向こうに消えていった。
「エドガー!? いずこへ!」
このままでは怪我をしかねない。寝泊りする場所を確保するためにも、私は居候初日からロキと一緒にエドガーの家を掃除することになった。
翌日、目が覚めると至近距離にロキの顔があった。
まだ眠っているので、私は起こさないようにベッドを降りると綺麗になった部屋を見回す。
このベッドや椅子、テーブルといった家具も全部、エドガーの手作りらしく、売り物にしてもなんら問題はないクオリティだ。
そして、なによりすごいのは、この家もエドガーが自分で建てたということだ。
「エドガーは発明家だけど、大工もできるんだ。作るのが本当に好きなんだなあ」
作るのが好きという意味では、私の料理と似通ったところがあるのかもしれない。
そう思いながら、私は着替えをするためにタンスを開ける。そこには謝礼金で購入した服が数着入っている。
昨日、片付けが終わったあと。この家には夕食の材料がなにもなかったので、皆でエーデの町に行った。そのついでに買ったものだ。
寝間着を脱ぎ、白のブラウスの上からマスタードイエローのワンピースを重ね着する。最後に茶色い革のブーツを履いてしっかり紐を締めると、お母さんのレシピ本を抱えてリビングに向かった。
この世界にも時間の概念があるようで、壁にかけられたエドガー作の大時計は午前七時を指している。
振り子部分にあるガラス板の向こうには、お姫様と王子様の人形が入っていて、午後十二時になるとワルツを踊りはじめるらしい。
この時計のように、彼の発明品がこの家にはあふれていた。
暖炉にはすでに火が灯っている。
発明のために作られた離れの作業場から鉄を打つような音が聞こえてくるので、エドガーがもう起きているのだろう。
「こんなに朝早くから発明をしてるんだ。そうだ、ロキも起こして朝食にしよう」
さっそくキッチンに行き、エドガーが手作りした冷蔵庫を開ける。
中からひやっとした冷気が出てくる仕組みは昨日も聞いたのだけれど、気化熱がどうのこうのと難しすぎて理解できなかった。
「朝食、なににしようかな。エドガーは発明の片手間に食べれるものがいいよね」
私は食材を見ながら、メニューに悩んでお母さんの分厚いレシピ本を開く。
「こ、これでも一ヶ月前に大掃除したんだ」
「いや、むしろ一ヶ月も掃除してないの!?」
「うん、でも発明に没頭してるとあっという間に足の踏み場が……うわああああっ」
話に気を取られたからか、エドガーはなにかに足を躓かせて、ゴミの山の向こうに消えていった。
「エドガー!? いずこへ!」
このままでは怪我をしかねない。寝泊りする場所を確保するためにも、私は居候初日からロキと一緒にエドガーの家を掃除することになった。
翌日、目が覚めると至近距離にロキの顔があった。
まだ眠っているので、私は起こさないようにベッドを降りると綺麗になった部屋を見回す。
このベッドや椅子、テーブルといった家具も全部、エドガーの手作りらしく、売り物にしてもなんら問題はないクオリティだ。
そして、なによりすごいのは、この家もエドガーが自分で建てたということだ。
「エドガーは発明家だけど、大工もできるんだ。作るのが本当に好きなんだなあ」
作るのが好きという意味では、私の料理と似通ったところがあるのかもしれない。
そう思いながら、私は着替えをするためにタンスを開ける。そこには謝礼金で購入した服が数着入っている。
昨日、片付けが終わったあと。この家には夕食の材料がなにもなかったので、皆でエーデの町に行った。そのついでに買ったものだ。
寝間着を脱ぎ、白のブラウスの上からマスタードイエローのワンピースを重ね着する。最後に茶色い革のブーツを履いてしっかり紐を締めると、お母さんのレシピ本を抱えてリビングに向かった。
この世界にも時間の概念があるようで、壁にかけられたエドガー作の大時計は午前七時を指している。
振り子部分にあるガラス板の向こうには、お姫様と王子様の人形が入っていて、午後十二時になるとワルツを踊りはじめるらしい。
この時計のように、彼の発明品がこの家にはあふれていた。
暖炉にはすでに火が灯っている。
発明のために作られた離れの作業場から鉄を打つような音が聞こえてくるので、エドガーがもう起きているのだろう。
「こんなに朝早くから発明をしてるんだ。そうだ、ロキも起こして朝食にしよう」
さっそくキッチンに行き、エドガーが手作りした冷蔵庫を開ける。
中からひやっとした冷気が出てくる仕組みは昨日も聞いたのだけれど、気化熱がどうのこうのと難しすぎて理解できなかった。
「朝食、なににしようかな。エドガーは発明の片手間に食べれるものがいいよね」
私は食材を見ながら、メニューに悩んでお母さんの分厚いレシピ本を開く。