夢の中の世界
「みんな、ちょっとこっちに集まってくれ」


恵一の声がして、あたしと恵里果は同時に振り向いた。


強い太陽の光を見ていたため、目がチカチカする。


見ると、いつの間にか他の全員が教室の中央に集まっていた。


「どうしたの?」


送れて4人で中央へ集まると、恵一が軽く目配せをしてきた。


『まかせておけ』と言われた気分になり、耳を傾ける。


「ここにいるのは8人だ。とりあえず、自己紹介をしようと思う」


恵一が真剣な表情で言った。


「自己紹介なんてしてる暇あるの?」


恵里果が顔をしかめて言った。
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