君のとなり。
鳴海くんは私の隣に来ると
ベッドの端に腰かける。

彼の重みでベッドが軽く跳ねた。

ベッドの上に2人で並んで座る。

目があったからヘラっと笑うと
彼はそれを見て何故か
ムッとしたような表情になった。

「......別に俺の前では、
無理して笑わなくてもいいから。
なんで泣いてたの。」

目、腫れてんじゃん。そう言って
彼の指が、私の目尻に溜まった涙を
そっと掬いとる。

「な、なんでも、ない...。」

「そんなわけない!」

鳴海くんが突然大声をあげた。
私は肩をビクリと揺らして
彼の方を見上げる。

鳴海くんは、怒っていた。

「どうして悲しいときに
悲しいって言わないの。

苦しいときに苦しいって
ちゃんと言わないの?

伝えてくれなきゃ、
春瀬のこと分かんないよ。」
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