年上ダーリン、猫系につき溺愛中



いやショックってわたしが言うのもおかしいけど、今まで聞けば彼女の話をしてくれていたユッキーは、理不尽な理由で彼女がへそを曲げても「俺が悪かったから。ごめん」って謝っちゃうくらいには優しい、

というより面倒事が嫌いな人。


今回も彼女に湊と喋るなって言われただけで別れよって言うとは思えないというか……まあ確かにわたしと彼女の立場が逆だったら、自分より仲いい(かもしれない)女友達がいたら結構嫌。だから彼女の言い分も全然わかる。むしろ申し訳ない。


ただ人間、汚いから。

彼女よりわたしとの友情をとってくれたユッキーの行動が嬉しくて嬉しくて、正直彼女の気持ちとかそこまで考えらんないけど。


(3年……呆気ないもんだなー…)


――チュドーーーン

「えっなんか知らんうちに最下位!」

「しかも爆弾2個食らってる」

「うわーんユッキー1位じゃんもうゴール?」

「うんあと少、っア! コラ湊コントローラー、」

「1位でゴールしました湊選手! スゴイッ!」

「………」



ユッキーのコントローラー奪って1位で爆走。
ユッキー唖然。後ろで見ていたミソ太が「俺仲間外れかよ」と間に割り込んできたけど、「アレ、おまえ湊に謝ったの?」ってユッキーが掘り返すから。


「……べつに。冗談じゃん」とミソ太拗ねた。



「御園何歳だっけ」

「ハ? 19だけど。てかおまえタメだろ」

「この仕事やり始めて何年だっけ」

「4年、これもおまえ同期じゃん」

「湊は何歳で何年目か知ってる?」

「……18で2年半」

「だよな? 歳も歴も先輩のおまえから貧乳って言われた湊……セクハラで訴えても、」

「あーハイハイ! 湊ごめんな!」



コレ、いつもの茶番。

手を変え品を変えミソ太をいじるのがユッキーの趣味だったりするけど、毎回アホなミソ太は死ぬほどそれに引っかかる。笑う。



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