蛍火に揺れる
そしてノリ君の携帯からは…阿鼻叫喚の大村君の声。
「はい、実は近くに宿泊する者が居ますので。ええ大村と言うもので、私は代理で空室を探していたもので。はい……そうです、わかりました!」
大村君の声は届いてないらしく、気にせずに電話を続けるノリ君。
そして私の携帯の会話を終えると、ようやく大村君との会話を再開。
「というわけだから……何?無駄にする気か?!
いやだから今チャンスでしょ?頑張ってね~!」
まだ阿鼻叫喚の声が受話器から漏れているが、気にせずにブチッと電話を切るノリ君。
隠しきれないニヤニヤした顔が何とも……。
「……何だったの?」
「えっとね、今大村と菅原さんが二人でホテルのバーで飲んでるんだって。出張の帰りで」
「………ほう」
「そこさ、スカイツリーが見えるホテルなんだよねー。だから二人を盛り上げようと」
「………部屋を取ってあげた?」
「というわけ」
突っ込み所は満載だが、まぁ二人の仲がこれで進展するのであればいいの、か?
「あぁ、明日楽しみだなぁ」
相変わらず腹黒い笑顔が満載のノリ君。
私も少なからず興味はあるが……まぁ口出しをするようなことではないので、明日の報告を待つことにした。