雪に咲く華


「いやー楽しかったー!」


布団の上で大の字になる咲。今日は1日よく遊んだのですごく眠たい。
あの後みんなと合流した私は、


「危ねえから一人になんな!」

「もうちょっと自分の容姿に自覚持って!」

「あまり俺たちの傍を離れないでね?」


と軽くお説教を受けた。正直容姿云々はみんなの方じゃない?さっきもナンパされてたよね?と本気で言いたかったが、気迫がすごかったのでやめておいた。

そこからビーチバレーをしたり泳いだりして、楽しい時間を過ごしたのだ。


「本当に、葵がいてくれてよかったよ」


唐突に咲がつぶやいた。


「どうしたの?急に」

「だって葵は私の親友だもの。双龍のみんなも大好きだけど、この1年葵がいなくてすごく寂しかった。だから戻ってきてくれてとってもとっても嬉しいんだ!」


そう言って最高の笑顔で抱きしめてくれる。それ全部、私のセリフだよ。


「私の方こそ、咲がいてくれてよかった」


咲がいなかったらこうして笑うことなんてできていない。感謝してるのは私の方だ。



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