雪に咲く華
「大きい、ですね」
校門の前に停まっていた車に乗りこみ、走ること15分。
たどり着いたのは倉庫と呼ぶにはだいぶ綺麗な建物だった。
あちこちにバイクが止めてあり、整備している人もいる。
「葵ちゃん、こっちだよ」
相原先輩に呼ばれて振り返ると、もう2人はそうこの扉を開けて待っている。
急いで先輩のところへ行き、恐る恐る中に入った。
「「「総長、由希さん、こんにちは!!」」」
「ん」
「おつかれ」
先輩たちは声をかけてきた人達に返事をして、スタスタ遠くに進んでいく。私も置いていかれないよう小走りでついて行った。
背中に突き刺さる視線はこの際無視だ無視。
階段を上がって通されたのは1番手前の部屋。中には3人の男の子と
「葵!」
私の親友がいた。