追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
俺がアイリーンの道中を憂う横で、ルークは老婆への飼育説明に余念がない。恨みがましくひと睨みしてみるも、ルークにはこれっぽっちも響かない。
「そりゃあいい! とにかく白ちゃんの世話は、飯もブラッシングも、あたしにドーンと任せときな!」
……モフモフのまま、もう一カ月近くになる。ほんとうに俺は、どうなってしまったのだろう?
白ちゃんなんて、嫌だ……。飯の世話なんて、してもらわなくていい。ブラッシングだって、してもらわなくていい。
そんなものは、人型に戻れば、全部自分でできることだ。
「それじゃ、すみませんが明日からよろしくお願いします」
「あいよ!」
なにより、人型に戻れれば、アイリーンとともに行けた。ルークに託さずとも、俺がこの手で性悪オオカミから彼女を守ってやれたのだ。
「キュゥン……」
人型にさえ、戻れれば……。
「なぁカーゴ、俺はたまに思うわけだ。お前ならきっと、民意をしっかり汲み取って、平和に国を治めるに違いない。お前はいい皇帝になるんだろうってな」
老夫婦の家からの帰路、消沈して肩を落とす俺に、ルークが唐突にこんなことを言った。
「そりゃあいい! とにかく白ちゃんの世話は、飯もブラッシングも、あたしにドーンと任せときな!」
……モフモフのまま、もう一カ月近くになる。ほんとうに俺は、どうなってしまったのだろう?
白ちゃんなんて、嫌だ……。飯の世話なんて、してもらわなくていい。ブラッシングだって、してもらわなくていい。
そんなものは、人型に戻れば、全部自分でできることだ。
「それじゃ、すみませんが明日からよろしくお願いします」
「あいよ!」
なにより、人型に戻れれば、アイリーンとともに行けた。ルークに託さずとも、俺がこの手で性悪オオカミから彼女を守ってやれたのだ。
「キュゥン……」
人型にさえ、戻れれば……。
「なぁカーゴ、俺はたまに思うわけだ。お前ならきっと、民意をしっかり汲み取って、平和に国を治めるに違いない。お前はいい皇帝になるんだろうってな」
老夫婦の家からの帰路、消沈して肩を落とす俺に、ルークが唐突にこんなことを言った。