かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
そう、小さく、強く言ったのは、香花ちゃんだった。
「私、文学好きが嵩じて、文章も書けますし。ピアノくらいだったら、譜面も読めるし、弾けます」
「ほんと? 歌詞書ける? キーボード弾ける?」
ここまで純が、他人に興味を向けたのは初めてじゃないのか。
若干テンションが上がっているのが、見て取れる。
「ちょっと……放課後、軽音部に顔出してくれないか」
彼はそう申し出た。
私が、瞬のことで顔を出すことができない、領域へと。
代わりはいくらでもいる――そんな社会人の中では、よく聞くという言葉の意味を、高校生にして、感じながらも。
「私、文学好きが嵩じて、文章も書けますし。ピアノくらいだったら、譜面も読めるし、弾けます」
「ほんと? 歌詞書ける? キーボード弾ける?」
ここまで純が、他人に興味を向けたのは初めてじゃないのか。
若干テンションが上がっているのが、見て取れる。
「ちょっと……放課後、軽音部に顔出してくれないか」
彼はそう申し出た。
私が、瞬のことで顔を出すことができない、領域へと。
代わりはいくらでもいる――そんな社会人の中では、よく聞くという言葉の意味を、高校生にして、感じながらも。