かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 不意に横に並ぶ翳が見えた。
 声で解った。それは、高野先生だった。
「はい。何ですか」
 私は涙をだくだくと流し、下を向いたまま応えた。
「何、泣いてんの、オマエ」
「見ての通り、泣いてますが」
「どうした?」
「乙女の恋愛事情です」
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