うるせえ、玉の輿。

『俺は、……お姫様に生まれてくることはできなかったけどね』
『ああ、あなたは魔法使いっていうより、王子様だもんね。どっちかといえば、私が魔法使いにならないと』
こんなに小汚い私に、こんなに綺麗な心で綺麗な行いをしている彼の望みをかなえてあげなければいけない。

『あはは。君が俺の魔法使いね』
『馬鹿にしてるわね。でも王子様、私より綺麗だからドレスとか着ても似合うと思うよ』
『俺が? 似合うかなあ』

満更でもなさそうな返答に、私の手が勝手に動いていた。
ぶちぶちとカーテンを引っこ抜くと、王子様をカーテンで包み込んだ。

『ほら、花柄のワンピースが似合いそう』

カーテンを羽織った王子さまは、私よりもお姫様みたいで、私よりもピンク色のランドセルが似合っていた。

『これでスカート作って、着てみようよ』

私の提案に、王子様の目は、魔法にかかったようにかわいらしく細められたのだった。


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