うるせえ、玉の輿。
私のごめんなさいは、心のこもっていない乾いたものだった。
おじさんとおばさんは、私にとって神様のような人で、あの二人が業平の子どもが見たいというならば叶えてあげたかった。
「男同士で子どもができたらいいのに。業平は産みたい人なの? 産ませたい人なの?」
「ぎゃっ これ台ふきじゃない! あと私は愛さえあれば二人で世界が終わるまでイチャイチャしたいわあ」
台ふきにプリプリ怒りつつ、商店街のおばあちゃんが作った白菜の浅漬けに興奮しつつ、業平は忙しそうに表情を変える。
対照的に私は、淡々として表情が薄っぺらいと思う。
「まあ……そうだよね。虐待された子どもって、大人になったら自分の子どもに虐待しちゃうみたいだし。私も作らない方がいいよね」
しゅんと最大限に悲しそうな表情にしてみると、業平は慌てだす。
「そんなことないわよ! あなたが理不尽な暴力をするわけないじゃない!」
「でも業平にプロレス技で、結婚迫ってるし」
「貴方は自分より弱い子には暴力振るわないわよ。ほら、ワインでも飲む? あ、冷凍庫にアイスが沢山あるのよ」
さり気なく気遣てくれるし、怒らないし優しいし、こんないいひとの業平の子どもを欲しいおばちゃんとおじちゃんの気持が痛いほど分かる。