うるせえ、玉の輿。


「ねえ、麻琴ちゃん、明日仕事?」
「うん。明日は月一である、オフィスの裏の庭の雑草刈る日でね。お昼は社長のおごりでピザなの」
「あら休めないわねえ。確かお仕事は8時から17時よね。18~時からまた段ボールが二個届くんだけど、受け取ってもらえる?」
「いいよー。明日は何たべたい?」
「麻琴ちゃんのご飯なら何でも食べたいけどお、明日は草むしりで疲れてるんでしょう。さっぱりしたものがいいんじゃないかしら。麺類とか簡単だし。私、商店街で天ぷら買って帰ろうか?」
「天ぷらぐらい私が作る!」

商店街のお弁当屋さんの天ぷらなら、コロッケ6つ100円とかでまだぎりぎり分かる。
でも絶対に業平は、お蕎麦屋さんの一匹280円するエビの天ぷらとか買ってくる。
分かる。業平はお洒落な方を選ぶから。

「ということは、明日夕方に、業平の彼が来るんだ。業平は会わなくていいの?」

遅い時間に指定してるってことは、業平が会いたいからなんじゃないかな。
私が受け取ったって、ひどい対応してしまうのに。


「私は……」
急に業平の頬が真っ赤に染まった。熟れたトマトのようだ。

「私は、会社で毎日会っちゃうから。帰っても会いたいってちょっとわがままだし、引かれちゃうかなって」

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