うるせえ、玉の輿。
ドオオンっと、まるでトラックがぶつかったような衝撃が、家に響く。
煉瓦つくりで、旧家のお屋敷が揺れている?
外を見ると、リビングの窓から見ると、玄関のドアに体当たりしているジョージさんの姿があった。
「社長! 今、助けますから!」
「きゃあー! 丞爾くんっ」
業平は興奮し、私はタンクトップに手を入れたまま固まった。
あの人、鍵が閉まった扉を体当たりで開けられると思ってるの?
というか、業平を心配してくれてるってことはちょっとは、チャンスがあるのかな。
「業平、もっと叫べ。彼に助けを呼ぶんだ!」
「いやん、麻琴ちゃん、本当の悪役みたい」
家か壊れるか、扉が壊れるか、業平が私に胸を開発されるのが先か。
私は悪代官のように、まったくない胸を触る。
「だ、だめっ こちょこちょしないで」
「業平、びんかーん。胸、気持ちいい?」
「ひゃあっ」
情けない声を上げた瞬間だった。
リビングの窓が突如割れた。
驚いた私たちをよそに、窓をぶちやぶって表れたジョージさんは爽やかだった。
「社長、御無事ですか!?」