うるせえ、玉の輿。
唇を尖らせて、涙を溜めて聞いてくる。
「ただの幼馴染というか、餌をもらってたペットというか」
「あら、私はペットと思っていないし、大切な幼馴染と思ってるわよ」
業平の馬鹿。こんな時は、私なんてゴミみたいに価値のない相手だとアピールしておくべきだ。
「じゃあ、お二人は一緒にお住みになられているのに、幼馴染だと!」
声が大きいな、と内心ひやひやしつつも頷く。彼が良い人なのは分かるが、男の人の大声は少し苦手だ。
「安心してよ。私と麻琴ちゃんは、互いに裸でベットに入っても何も起こらない自信があるわ」
「そうそう。私が住んでた家引き上げて転がり込んできて居候してるだけだし」
業平と私は向き合ったまま、『ねー』って首を横に倒して何度も頷く。
「じゃあ、俺のお嫁さんになってください!」
「おおお!?」
お酒の力か。こんなにうまくいくとは思わなかった。
実は内心、業平のことを好きだったのかもしれない。