ねえ、理解不能【完】





そうやって、中途半端に心配しないでほしい。
心配するくらいなら隣にいてほしい。



願っても、もう叶わない。さっき、嫌でも痛感させられた。


それなら、千草。
私、千草のこと嫌いになるよ。

大嫌いになって、隣にいなくても、広野みゆちゃんを大切にしていてもなんとも思わないくらいの自分になる。



千草の癖も、一緒にしたことも、思い出も、話したことたちも、全部忘れて、楽になりたい。忘れるよ、私も、もう千草を手放す。



数分前、あれほど仲直りしたいと思っていた気持ちは、ズタズタになって消えてしまった。


もう、どうあがいても戻れない。



私は、千草を怒らせたわけじゃなかった。ただ、とても傷つけてしまったんだと思う。




だけど、やっぱり、自分が何をしたのかちっとも分からないんだ。




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