ねえ、理解不能【完】



そうはいっても。



｢というか最近どうなの？仲直りできそう？」


妃沙ちゃんは私の気持ちなんて知らなくて、タイミングなんて、人それぞれで。

避けようとしていた話題に触れられて、笑顔が引きつってしまう寸前で、もう一度頑張って頰を上げる。



｢ううん、もう、そのことはいいの。千草とのことは終了しましたー」




仲直りは、もうできない。
一生できないかもしれない。

終了、って自分でいって、すごく悲しい気分になっちゃったけど、もうすでに気分はどん底だから、これ以上下がりようがない。



余裕ができたら妃沙ちゃん、聞いてね。
今は、話せない。


そういう切な気持ちが妃沙ちゃんには伝わっていたのかもしれない。



｢そっか。うん、わかった」


妃沙ちゃんは、ありがたいことにそれ以上は追求してこなくて、納得してくれた。






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