ねえ、理解不能【完】
「青ちゃん、嫌かな?」
広野みゆちゃんの不安げな声音。心配そうにこっちをみてくるゆうの表情。
嫌だよ、そりゃ。なんて本音は、精一杯隠して。
「嫌じゃないよ、全然!ちょっと緊張はしちゃうけど」
「そういえば俺ら休日にまだ出かけたことないよね。たしかに、青緊張しちゃいそう」
「えーそうなの?!私とちぃくんはね、結構出かけるよ」
「そ、そーなんだね!」
勢いで相槌をうってしまったけれど、聞いてないし、聞きたくもなかった情報だ。
....インドアな千草が結構出かけるんだ。そっか、そーなんだね。
ぎゅっと唇を結んで、不自然にならないように千草に視線を向ける。
やつは、目を伏せて、会話に参加する気はないって態度でつっ立っていた。
「明日、本当に楽しみ!」
ねっ?と広野みゆちゃんが笑いかけてくる。
天使みたいだけど、今は悪魔に見えるよ。