ねえ、理解不能【完】
「ふぅー..........」
ゆうがいなくなった教室。
一気に脱力して、机に突っ伏して長いため息を吐く。
いつのまにか染み出してしまった涙に戸惑ったけれど、どうせ机で顔は隠れているし、誰にも見られないから。わざわざ拭わないことにする。
涙が乾くまで、ずっとこのままでいればいい。
『また明日』
明日も明後日も明々後日もずっと、その言葉が繰り返されるのかな。
その過程で私の千草への恋心は消えていくのだったら、それは。
「........やだ、よ」
無意識のうちに、おわりを強く願った。
悪いのは、ぜんぶ、私だ。