ねえ、理解不能【完】
「わ、本当にキレイだ」
ゆうの部屋は一階にあった。
ゆうに続いて部屋に入るとグリーンで統一された家具と、ホコリひとつないくらいの状態に、ちょっと見惚れてしまう。
ゆうにグリーンはよく似合っているね。ブルーの何倍も。
部屋にはいったはいいものの、どうすればいいかわからずに戸惑いながら突っ立っていたら、ゆうがクスリと笑った。
「どこでも座ればいいから。楽にしてよ」
ゆうは勉強机の椅子に腰掛けたから、私は迷いながらもとりあえずゆうのベッドの上に座った。
モスグリーンの毛布が、皺になる。私の重さ分沈んだベッドは、知らない感じでなんだかそわそわした。
ゆうがベッドに座る私に、なんだかすこし困ったように目を細めたから、何か間違えてしまったのかな、なんてこっそり焦ったけれど、何が正解かなんて分からないから気にしないことにする。