ねえ、理解不能【完】
そして、
「みゆ、帰ってくれないなら別れる」
低い声が3人の空間に静かに響いた。
それから、しん、と沈黙に包まれる。
私は相変わらず千草の腕の中にいる。
千草は、今どんな顔をしているのかな。
この状況を引き起こしたのは私だけど、これはあまりにも最低だ。
千草の冷たさに少しだけゾッとして、それからその冷たさと同じ人とは思えない身体の温い体温に、なけなしの理性を手にして、もう一度千草から離れようと試みる。
だって、こんなの、広野みゆちゃんにも、一生会えない。合わす顔がない。何されるかわからない。
「千草っ!!私はもういいからっ、ねっ?!だからっ、」
「青は、黙ってて」
千草は、私の後頭部をつかんで強引に自分の胸におし戻した。