ねえ、理解不能【完】
それでも、好きでいてほしい。
睨んでも、睨み返さないでほしい。
青が好き、ってたくさんたくさん言葉で態度で示してほしい。
こんなの、願い、なんて綺麗なものじゃなくて。
ただ、それでも。
「・・・なんで勝手に切ったの」
「・・・・・・うるさい」
「ーーー付き合って、って今日その子に言うから、ごめんって、」
「・・・・・・・・・」
「・・・相手に言ってから、切りたかったんだけど」
言葉にするのが苦手なのに、あの日からずっとずっと、一生懸命、“言葉”をくれてる。
“好き”の気持ちをひとつも隠さずに、くれてる。
なのに、もっと欲しがって、ごめんね。
千草の手が伸びてきて、ぎゅ、と私の頬を緩く抓った。
子供みたいな戯れ。
だけど、その指先から、ずるい甘さが私に侵入して、私はもうなんだか千草を睨み続けるしかなくて。