ねえ、理解不能【完】





修羅場だとか千草が二股だとかそもそもいま彼女いたっけとか、私は蚊帳の外で盛り上がっていく会話の中で、千草は面倒くさそうに全否定しているけれど、私としてはさっきからただ待たされているだけで、ちっとも面白くない。



もうここは、実力行使することにする。


男の子たちの会話は終わりそうにないし、なぜか広野みゆちゃんは不機嫌そうだし、私だってだんだん腹が立ってきた。





「ちーぐーさー帰ろうよー私帰りたいんだけど!」



帰る準備はしてあるみたいだったから、千草の机の上に置いてあったスクバを人の間から手を伸ばしてつかむ。


それから、千草たちのもとから離れて教室のドアのところまで行く。




「サヨナラー」




広野みゆちゃん以外の人とはひとつも面識はないし、これからもよろしくすることなんてないだろうけど、一応千草の友達だし挨拶はしておく。


親しくない人には礼儀あり、が私の持論だから。


それから、千草のスクバをもったまま教室を出た。





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