ねえ、理解不能【完】








私が俯いているうちに、私を追い越してスタスタと歩いていってしまった千草。



いいよってゆるしの言葉を期待していたのに、あっさりとその期待は裏切られて、いつもは強気なハートもさすがにガラスモードに切り替わる。



千草の横に並ぶ勇気はでなかったから、
とぼとぼ後ろを追いかけた。








今、私、また変なことを考えている。



すごく悲しくて、
不機嫌なままの千草が嫌だけど。




もしも千草が不機嫌にする理由が私ではなくて私以外の人が原因だったとしたら。

そっちの方が、ずっとずっと嫌かもしれない。





....... なんて。







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