彼女は実は男で溺愛で
「だから言ったのに」
ぼやく悠里さんに嘆く。
「見たくないほど、似合いませんか」
半泣きの声が出て、悠里さんは手を外し私の方へ歩み寄った。
「違うわよ。こんな格好で歩いていたら、誰かれ構わず悩殺してしまうわ」
下着が透けている部分で視線が止まったのを感じて、みっともないのだと理解する。
「ガードルがスカートの下から見えちゃうし、胸元もレースで、ブラが透けちゃうので」
「うん。本来は、下着を脱ぐのかもしれないわ」
「や、やっぱり脱いできます!」
試着室に戻ろうとした私に、悠里さんは言う。
「脱がなくても、スカートの下から見えるガードルのレースが色っぽい」
「え」