リグレット・レター
「……いいよ」

ルイーザは全く食べなくなったエルサを心配して、こうしてご飯やお菓子を作ってくれる。人が作ったものをエルサが残せないと知っているからだ。

「皿洗いはやっておくよ。だから、あんたは休みな」

ご飯を食べ終わったエルサにルイーザが微笑む。何かを言いたげな微笑みに、エルサは「ごちそうさま」と言って部屋へと戻った。

「あ……」

窓を閉め忘れたのか、ドアを開けた瞬間にエルサは呟いた。部屋に手紙が散乱している。窓からは冷たい風が流れ込んでいた。

ふわっと風に乗って手紙が舞う。エルサは慌てて窓を閉めようとするが、なぜか閉まらない。

「何これ!窓、壊れたの!?」

このままでは手紙が飛ばされてしまう。菊に書いた手紙が……。

「……ごめんなさい……」

エルサは窓から手を離し、その場に崩れ落ちた。目から涙がこぼれていく。エルサは肩を震わせた。

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
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