一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る
「うちに降臨したモケミちゃんとして載せるのよ。その中身なんて誰も興味ないわよ」
よくわからないけれど、自意識過剰と言われた気がして口をつぐんだ。
「ねえ、来週リアルイベントがあるのよ。一緒に行きましょう! もちろんモケミちゃんとしてよ」
「リアルイベント?」
「ゲームの世界じゃなくて、プレイヤーである人間が実際に集まってやるイベントのことよ。要はお祭り」
「え、私もそれに行くんですか? この格好で?」
「いいじゃない。どうせ暇してるんでしょ?」
「……どうしてそれを」
私のことって、いったいどういうふうに本邸に伝わっているのだろうと不思議に思うほど、伊都さんはいろいろとお見通しらしい。
「決まりね!」
そう言って微笑み、彼女ははっとしたように時計を見上げた。
「やだ、もうこんな時間じゃない!」