一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る
大魔王みたいに威圧的な態度を取るかと思えば、子どものように言い訳を口にしてくだらない言い争いにムキになる。
二條雅臣は、本当はとても親しみやすい。
最初に抱いた印象とは正反対の気持ちが湧いていて、私はこっそり息をつく。
なにもかも持っている二條家の御曹司は、傲慢どころかとてもやさしい。
忙しいだろうにわざわざ仕事を休み、私が行きたかったところに連れて行ってくれたのだ。
「とても満足です。もうなにも思い残すことはないくらい」
ナイフとフォークを置いてふうと息をつくと、彼はいたずらっぽく目を細めた。
「まだだ。ここのエッグベネディクトを食べるんだろ?」