一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る

 尖った喉ぼとけとか、鎖骨のくぼみから肩にかけての筋とか、女性とは違う体のつくりに目を奪われてますます心臓が騒ぐ。

「お、起きてたんですか。というか、寝込みなんて襲うわけないでしょ!」

 私を見下ろす視線から目を逸らして言い放つと、あごを掴まれて引き戻された。

「そうか。それなら俺が襲ってやろう」

「え――」

 言葉を奪うように唇が重なった。両手の指が絡め取られ、顔の両側に押しつけられる。

「んん」

 ついばむようなキスが、徐々になまめかしいものに変わっていく。

 身動きが取れなかった。雅臣の押さえつける力は寝起きとは思えないほど強い。もしくは私の方が力が抜けてしまっているのだろうか。

 次の瞬間、大きな手がワンピース越しに胸に触れてびくりとした。

「ま、まって」

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