一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る

「ああそうだ。これをやろうと思ってたんだ」

 ふいに紙袋を差し出され、私は紅茶を置いた。

 紙袋を広げると、なかにはピンク色の不織布でラッピングされたものが入っている。

「なんですか?」

「開けてみろ」

 言われた通り、紙袋から取り出してリボンを解く。黒いレースの中身が見えて「ハンカチですか?」と取り出した私は、布を広げて絶句した。

 黒いレースとフリルがあしらわれたそれは、キャミソールタイプのミニドレスにも見えるけれど、布地が薄くて涼しげだった。言い換えると透け透けだ。つまりそれはベビードールといわれるセクシーなナイトウェアだった。

「な、なんですか、これ」

「なにって、プレゼントだ。伊都にさせられてた格好もなかなか悪くなかったから、似合うだろうと思って」

「こんな、破廉恥な」

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