負け犬の傷に、キス
双雷、優秀すぎる!!
「じ、じゃあ……俺が手前の部屋を確認するから、みんなは先に下に行っててくれる?」
残るは非常階段に近い部屋だけ。
そこが片付けばこのフロアは終了だ。
「……わかりました」
何か言いたげな返事。
“負け犬”に任せていいのか葛藤してるんだろうな。
異論を唱えることなく、下っ端たちは非常階段ではなくエレベーター横の階段から下っていった。
最後のひと部屋の中で動いているのは、8人だけだった。
うち5人は下っ端。
標的3人を相手に苦戦してるようだ。
奥の部屋の半分ほどの広さでも、地面にぐったりしてる不良の数は大差ない。
標的たちは味方を踏んづけながら暴れまわってる。
うーむ、どうしたら……。
あそこに割って入っても、反撃らしい反撃は俺にはできない。
足手まといにはなりたくない。
「ここのワナはもうかかってるっぽいしなぁ……」
目立つように置いておいた、飲料水入りのペットボトル数本。
それが全て転がっていた。
中身がこぼれてる。
あれには睡眠薬を仕込んでいた。
ペットボトルのあった付近で眠ってる男たちはワナにハマったんだろう。