ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
破られた服の間から見える肌には無数のあざがあった。

海は椿の体をただただ強く抱きしめる。

「もう大丈夫。大丈夫だ。」
そう繰り返しながら抱きしめる。

「ふ・・・ひっ・・・ひっく・・・」
声を押し殺すように泣く椿を強く抱きしめながら悔しさに海は唇をかんでいた。


凌駕はそんな二人を見ながら何もできずにたたずんでいる。


椿は海に強く抱きしめられながらいつの間にか意識を手放した。

海は近くにぐちゃぐちゃになっていた毛布に意識を失っている椿の体をくるみ抱き上げる。
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