ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「髪、染めたことないの?」
「・・・あります」
「そうなんだ。あっでも黒い髪もいいよね」
椿がどんな人なのか、凌駕は知ろうと一生懸命だった。
「大卒?」
「・・・いえ。専門学校卒です。」
「そうなんだ。じゃあ卒業してから結構時間あいたんだ」
「・・・いえ。夜間だったので。アルバイトしてました。」
「なんのバイト?」
「・・・早朝のスーパーの荷下ろしと、清掃です。ラブホテルの。」
「・・・そうなんだ・・・」
人当たりがいいと定評のある凌駕も、なぜか椿とはコミュニケーションがとりにくい・・・。

「履歴書、俺も見せてもらったんだけどさ、カラーセラピーとかフラワーアレンジメントとかいっぱい資格もってんのね」
「・・・はい」
「どうして花屋?」
「花が好きだからです」
「・・・そっか」
会話が続かない・・・。
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