ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
海は車から飛び降りて、椿の部屋の方へ進む。
椿の部屋のドアが開けられていて、そこには警察官や救急隊員がいた。
「関係者以外は立ち入り禁止です」
警察にとめられる声を無視しながら視線を動かし、椿の姿を探す。

「椿っ!!」
その時、部屋からストレッチャーに乗せられ運び出される椿を見つけた。

海は警察官の制止を振り切って椿の方へ向かった。

「椿!なんっ!・・・どうしたんだよ」
海はストレッチャーに乗せられている椿に近づいた。
椿は真っ青な顔をしてうつろな目で海を見た。

「・・・店長・・・」
小さなか弱い声でそう言うと、椿の瞳から大粒の涙があふれた。
海は視線を巡らせて椿の体を確認する。

椿の右腕は白い布をぐるぐると巻かれていて、そこに真っ赤な血が滲んでいた。
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