ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「とりあえず明日もはやいし、お前は戻れ。片付けは俺やっとくから」
『了解しました。お疲れ様です』
「お疲れ」
海は電話を切ると、すぐに車を走らせた。

まるで初めて一人でおつかいにでも出す親心のように、心配と期待とで心が焦る。
落ち着かない。

椿はどうしてこんな気持ちにさせるのだろうか・・・

訳はわからない。

でもなぜか椿が心配で仕方ない海だった。

いつもは煙草を吸いながら戻る道も、たばこを吸う余裕すらなくハンドルをにぎる。
どの道を通るのが一番早いかを考えながら、一分一秒でも早く店に着きたいと思った。

椿はもう帰っているかもしれないのに。
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