ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
海が急いで店の駐車場に配達用の車を停めて店に向かう。
すると店の明かりがついていることに気が付いた。

何となく椿がまだいるような気がしていた海。
予感が的中した。

急いで裏口を開けて中に入ると、椿は何やら作業台で作業をしていた。

「まだいたのか」
自分でも意外な言葉をかけた海。
椿は海が戻ってきたことに気づいていなかったからか、かなり驚いた表情で立ち上がった。
「すみません」
肩をすくめて申し訳なさそうにする椿。
「悪かったな。ほとんど一日ひとりで店番させて。」
「いいえ」
「大丈夫だったか?」
「・・・はい。凌駕さんの作ってくれたメモが・・・」
「そっか。あいつも心配してた」
椿は海を見ずにうつむきながら話す。いつものように挙動不審だ。
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