ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋

「大丈夫かよ」
海が立ち上がり椿の前にしゃがんだ。
うつむいていた椿と目が合い、椿はさっと横を見て視線をそらした。
「気に入られようと頑張ったのに・・・そしたら母の相手が・・・私の方に・・・」
その言葉で海は察する。
「いい。それ以上言わなくていい。」

きっと椿の母親の相手が椿の方をみるようになったのだろう。

「ひどいことも・・・」
まだ話そうとする椿の手に海が触れた。
「いい。言わなくて。わかった。」
椿はゆっくりとぎこちない動きで海の方に視線を戻した。

潤んだ瞳で海を見る。

「私・・・こんなんで・・・うまく生きられなくて・・・」
「・・・」
「でも・・・ここで店長や凌駕さんと会って・・・初めて居場所を見つけたような気がしたんです・・・こんな私が・・・」