いつか誰かに恋をする………。
翌朝は、二日酔いの俺達を置いて

さっさと出掛けた和花。

「一花姉、和花は??」

頭を押さえて降りて来た俺達に。

「和花、和花言ってないで………
そろそろ本気の彼女でも作ったら?
ほらっ、しじみ汁が出来てるから飲みなさい。
誠君も、祥太にばかり付き合ってたら
彼女さんが逃げちゃうわよ。
女の子って……男たちが思うより繊細で色んな事を考えるんだから。」

誠にまで説教をする一花姉から逃げるように

俺達はキッチンに急いだ。

「あらっやっと起きたの?」

ここには、もう一人待ち構えていた。

説教したくて堪らなそうな母さんだ。

「…………おはよう。」

「おはようって………
もうお昼過ぎよ!
誠君も…………」

「あぁ!!!
もう、うるさいな!
俺だって、飲みたくなる時くらいあるんだよ!!」

初めてと言っていい程

反抗してこなかった俺の怒鳴り声に…………

固まる母さんと一花姉と…………誠。

気間づい空気が流れた中。

「ガハハハ」と

本当に熊かと思う程の笑い声で入って来たクマさんに。

「祥太も、ようやく反抗期かぁ~
うん、良い傾向だな。
祥太は、みんなに遠慮して良い子だったから心配だったんだよ。
ただ…………
反抗する理由が、和花のイライラってのが………
青春し過ぎだけどな。」と………
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